第12回 転落…

僕の家族は、正月の餅つき、春の花見、お盆の花火には小学生くらいまでは親戚一同、お婆ちゃんのトコに集まる習慣がありました。
お婆ちゃんの家は、山の中腹にあり下が海でしかも、お店をやっていてお菓子食べ放題と言う子供にはパラダイスでした❗️
ある日のコト、子供たちだけで下の海に遊びに行くコトになったんですが、僕だけ寝坊して慌てて一人で後を追いかけて行く途中にふわっと身体が浮いたと思ったら逆に下にスッと落ちて行きました…
山道から転落したのでした、訳も判らず奇跡的に途中の木を掴むコトが出来たのですが、上を見ても下を見てもハッキリ見えず、自分がどの辺にいるかもわからず、叫んでも駄目で登ろうとすると土が削れて落ちそうになる、段々薄暗くなりマジ泣きしていると、かすかに上から「虎六〜虎六〜」と呼ぶ声が…
今までに無いくらいの声で「ここにいる〜助けて〜」と泣き叫んでいると映画みたいにロープを身体に括りつけた大人が現れて助けられました…
大きな怪我は無かったんですが、身体中擦り傷と虫に刺されて何日間は寝たきりでした。
今までで一番怖い経験でした…